お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
それまでしんと静まり返っていたホール内がざわつくと、すかさず葵が彼女に言い返した。
「ちょっとあんた、さっきから嘘ばっかり言ってんじゃないわよ!ナツコにデレッデレのこの桜賀があんたなんて相手にするワケないでしょ!ミノンちゃん並のアイドルですら可愛いって言わないんだから」
「あぁ、楢橋の言う通り、俺は奈都子以外の女に全く魅力を感じないからな。だから、川嶋と一夜を共にする事実も理由も一切ない」
響も川嶋さんにきっぱりNO!と言い切ったのだけど、彼女もまた負けてなかった。
「もぉ、そんなこと言ってぇ。私ね、大阪で一緒に泊まった時に、響さんの寝顔もスマホのカメラに収めたんだよ?」
「だからそれって帰りの新幹線で桜賀が爆睡した時に回りが写らないように撮ったやつでしょ。それか、後から回りを切り取ったか」
「そんなことないもん!ベッドで撮ったんだから!それにね……うふふ、これなーんだ」
川嶋さんが、持っていた小さなバッグから何かを取り出した。
ん?…緑色の……折り紙の…お守り?
「それ!……何で川嶋がそれを…」
それを見た響が、驚いた声をあげた。
「うふふ、響さんてこのお守りを肌身離さず持ってるんだよね?じゃあ、何で私がそんな大事なお守りを持ってるんだと思う?…ね、奈都子さん、そんな後ろに隠れてないで出てきたら?」
そう名指しされた私は葵と爽維くんの間を外れ、川嶋さんに対峙するべく、響の隣に並んだ。
すると川嶋さんは私を見据え、その折り紙を顔の脇でゆっくりと振りながら話し出した。
「奈都子さん、しっかりと聞いてね。…これね、一緒にお泊まりした時に響さんが『もう要らない』って言ってベッドからポイッて投げ捨てたから、私が拾っておいたのよ。…ね?奈都子さん、これでわかったでしょ?私は響さんと心から愛し合ってて、あなたはコレと一緒でポイッて捨てられる運命なの。だから早くそこをどいてくんない?響さんの隣は私なんだから」
「っお前な、いつまでもふざけたこと言ってんじゃねぇよ!奈都子は俺が離さねぇ!」
私の腰を抱く響の手にグッと力が入った。
会場全体から集まる視線と固唾を飲む空気をひしひしと感じながら、そのドヤ顔とも言える勝ち誇った顔に、私は冷静な笑顔を向けた。
「私は響を信じてます。響は、今までも、そしてこれからも、あなたを…いえ、私以外の誰も選ぶことはないから、私は響の隣を誰にも渡しません」
…そう言い切ると、ホールいっぱいにワアッ!と歓声が上がった。
「奈都子…ありがと、信じてくれて…」
響が私をそっと抱き寄せ、ぎゅう…と抱き締めた。
「ふふ、当たり前でしょ。だって響だもん。こんなにも私だけを愛してくれる、響なんだもん」
「ちょっとあんた、さっきから嘘ばっかり言ってんじゃないわよ!ナツコにデレッデレのこの桜賀があんたなんて相手にするワケないでしょ!ミノンちゃん並のアイドルですら可愛いって言わないんだから」
「あぁ、楢橋の言う通り、俺は奈都子以外の女に全く魅力を感じないからな。だから、川嶋と一夜を共にする事実も理由も一切ない」
響も川嶋さんにきっぱりNO!と言い切ったのだけど、彼女もまた負けてなかった。
「もぉ、そんなこと言ってぇ。私ね、大阪で一緒に泊まった時に、響さんの寝顔もスマホのカメラに収めたんだよ?」
「だからそれって帰りの新幹線で桜賀が爆睡した時に回りが写らないように撮ったやつでしょ。それか、後から回りを切り取ったか」
「そんなことないもん!ベッドで撮ったんだから!それにね……うふふ、これなーんだ」
川嶋さんが、持っていた小さなバッグから何かを取り出した。
ん?…緑色の……折り紙の…お守り?
「それ!……何で川嶋がそれを…」
それを見た響が、驚いた声をあげた。
「うふふ、響さんてこのお守りを肌身離さず持ってるんだよね?じゃあ、何で私がそんな大事なお守りを持ってるんだと思う?…ね、奈都子さん、そんな後ろに隠れてないで出てきたら?」
そう名指しされた私は葵と爽維くんの間を外れ、川嶋さんに対峙するべく、響の隣に並んだ。
すると川嶋さんは私を見据え、その折り紙を顔の脇でゆっくりと振りながら話し出した。
「奈都子さん、しっかりと聞いてね。…これね、一緒にお泊まりした時に響さんが『もう要らない』って言ってベッドからポイッて投げ捨てたから、私が拾っておいたのよ。…ね?奈都子さん、これでわかったでしょ?私は響さんと心から愛し合ってて、あなたはコレと一緒でポイッて捨てられる運命なの。だから早くそこをどいてくんない?響さんの隣は私なんだから」
「っお前な、いつまでもふざけたこと言ってんじゃねぇよ!奈都子は俺が離さねぇ!」
私の腰を抱く響の手にグッと力が入った。
会場全体から集まる視線と固唾を飲む空気をひしひしと感じながら、そのドヤ顔とも言える勝ち誇った顔に、私は冷静な笑顔を向けた。
「私は響を信じてます。響は、今までも、そしてこれからも、あなたを…いえ、私以外の誰も選ぶことはないから、私は響の隣を誰にも渡しません」
…そう言い切ると、ホールいっぱいにワアッ!と歓声が上がった。
「奈都子…ありがと、信じてくれて…」
響が私をそっと抱き寄せ、ぎゅう…と抱き締めた。
「ふふ、当たり前でしょ。だって響だもん。こんなにも私だけを愛してくれる、響なんだもん」