お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
そんなある日の終業後。

「ねえねえ、宝花さん達も参加しない?矢野さんが産休に入る前に支店の有志で集まるんだけど、2人も矢野さんとも仲良かったよね。みんなで楽しく送り出そうよ!出産激励会っていうかさ!」

と…唐突に保科さんと田巻さんから声をかけられた。
しかも今までの無視や嫌がらせなんて無かったかのような、笑顔でのお誘い。

「…葵と私も参加していいんですか?」

「当たり前じゃない!来週の金曜日、23日の夜にしようと思うんだけど都合はどうかしら」

「あたしはいいけど」
「私も参加できます」

「じゃあ参加で決まりね!お店が決まったら連絡するわね」

「はい、ありがとうございます」

そして「それじゃ、お疲れ様ー」と軽い挨拶と共に保科さん達は去っていき、葵と私も「帰ろっか」と2人で一緒にオフィスを出た。

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