告白[Confession of love]
PHASE-03
——————————————————
《《《 PHASE-03:高校3年生 6月 》》》
——————————————————

 純太と九条、そして俺の三人で下校している。

 そう。先週くらいから、このメンバーで帰宅する事が多くなっていた。

「二人とも半袖に衣替えしちゃったけど、流石に今日はまだ寒いんじゃない?」

 九条のその質問に、純太が答える。

「俺は暑がりだから、全然平気。——拓巳はどうよ?」

「俺は正直、ちょっと冷えるかな。俺もまだ、長袖にしておけばよかったよ」

「なに、九条をジロジロ見ながら言ってんだよ。そういうのは他所(よそ)でやれ、他所で」

 純太はそう言うと、シッシという仕草で、俺を手ではらった。

「それはそうとさ、数学つまづいてるとこあるんだよね。マック寄って、ちょっと教えてくんない? ドリンクくらい奢るからさ」

「ハハハ、神野くんってそういう所、律儀だよね。奢ってくれなくていいよ、行こ行こマック」

「俺もオッケー。数学だけは、九条より俺の方が得意だからな。まあ、俺はキッチリ奢って貰うけど」

 そう言うと、純太と九条は笑った。
< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop