君と始める最後の恋
　先程ショッピングモール内のベビー用品店で購入した荷物を、一ノ瀬先輩が多めに持ってくれていた。


「絶対買いすぎ。」


　おむつや男の子でも女の子でも着れるロンパースやよだれかけなどかなり購入した。赤ちゃんはよく吐いたりもするからかなりの着替えやよだれかけ、ガーゼが必要になると聞いて使える物を、と選んだら量が贈り物なんて、可愛い言葉で済む量ではなくなっていた。


「買いすぎた自覚はあります！子供用品ってどれも可愛くてテンション上がりますね。」

「君がテンション上がってどうすんの。」

「それはそうなんですけども…。」


　私の発言に先輩は呆れていたけれど、私は何となく先輩も同じように気分は上がっていたのではないかと思っている。

　一緒に店内を見て回っている時も、商品をこだわって見ている気がしたし、気のせいかもしれないけれど、少し楽しそうに見えた。こんなことを言っても、ツンデレな先輩はきっと認めてはくれないけれど。


「喜んでくれますかね。」

「喜んでくれるんじゃない？」


　そんな会話をしながら一緒に車へと戻る。
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