君と始める最後の恋
「あ、いや…。本当に大したことじゃないんです。類くんのお仕事忙しそうで少し寂しいなくらいで…。」
そう言いながら苦笑いして答えると「結婚式前だし不安になるよね」と優しく返してくれた。
結婚式の話が全然進んでいないのも、どういう気持ちで類くんと居るのか分からない女の人が近くに居るのも、私との時間がほぼ無い事も、どれもこれも仕方ないと思っているのにやるせなくて、中々気持ちの整理が付かない。
せめて上原さんが本当に類くんの事を何も思っていないって分かればいいのに。
類くんが断ってるからとかそういう問題じゃなくて、もし好意を持っているなら、そんな気持ちを持った人がずっと近くに居るのが嫌だと感じてしまう。
相変わらず余裕は無くて、周りに聞こえない程度の溜息を吐く。
「類くん捕まえて我儘言ってみたら?」
「我儘ですか?」
「郁ちゃんは優しすぎて人の事を考え過ぎて我慢しちゃうから。でも意外と周りはもっと甘えてくれていいのにとか、頼ってくれていいのにって思ってるかもよ。」
優しいとかそんなんじゃない。
本音をぶつけて面倒な奴とかそんな風に思われてしまうのが怖かった。私の勇気が出なかっただけだ。
話さなきゃ何も変わらないとは分かっていたけど、結局臆病なのは何も変わっていなくてその勇気が出ない。
色々と考えながらも、その後は3人でご飯を食べて他愛の無い話をしながら過ごした。
そう言いながら苦笑いして答えると「結婚式前だし不安になるよね」と優しく返してくれた。
結婚式の話が全然進んでいないのも、どういう気持ちで類くんと居るのか分からない女の人が近くに居るのも、私との時間がほぼ無い事も、どれもこれも仕方ないと思っているのにやるせなくて、中々気持ちの整理が付かない。
せめて上原さんが本当に類くんの事を何も思っていないって分かればいいのに。
類くんが断ってるからとかそういう問題じゃなくて、もし好意を持っているなら、そんな気持ちを持った人がずっと近くに居るのが嫌だと感じてしまう。
相変わらず余裕は無くて、周りに聞こえない程度の溜息を吐く。
「類くん捕まえて我儘言ってみたら?」
「我儘ですか?」
「郁ちゃんは優しすぎて人の事を考え過ぎて我慢しちゃうから。でも意外と周りはもっと甘えてくれていいのにとか、頼ってくれていいのにって思ってるかもよ。」
優しいとかそんなんじゃない。
本音をぶつけて面倒な奴とかそんな風に思われてしまうのが怖かった。私の勇気が出なかっただけだ。
話さなきゃ何も変わらないとは分かっていたけど、結局臆病なのは何も変わっていなくてその勇気が出ない。
色々と考えながらも、その後は3人でご飯を食べて他愛の無い話をしながら過ごした。