君と始める最後の恋
「(変な事思い出した。)」


 志織ちゃんの前で意識をどこかにやっていた私はようやく今に意識を戻して志織ちゃんの顔を見る。

 こんなに面と向かって言ってくれる人も貴重な事は分かっているけど、中々直らないな。

 ふと志織ちゃんに微笑むと「ありがとう」と伝えると志織ちゃんは少しムスッとしている。


「本当に無理しないでください。水無月は心配です。」

「うん。大丈夫だよ。ありがとう!」


 そう言って残っている残りのお茶を口の中に流し込んだ。

 いつかこういう事も落ち着いて時間が解決してくれる。そんな風に考えていた。
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