君と始める最後の恋
「…どうしたらとかありません。仕事で頑張っている類くんを、仕事もしていない私が家で支えるのも頑張るのも当たり前の事ですし、それに…。」


 ここで何も出来なかったら私の立場が何もない。

 きっと類くんは優しいから、健康で居てくれたらいいとか言って甘やかしてくれると思う。

 でも私自身が、そんな私を許せなくて、認められなかった。


「仕事もしてないから家で頑張れとか、誰が言った?むしろそんなに余裕が無くなるなら休んでくれって思うよ。」


 少し疲れた声色で発された、そんな言葉に私の我慢の糸がプツッと切れた音がした。


「…私居なくても類くん1人で出来ますもんね。」

「は?」


 それだけ言うと、紬を連れて寝室に引っ込む。

 今回のは甘えなかった訳じゃない。

 類くんの負担を大きくしたくなかっただけ。
 それを言ってもきっと類くんには分からない。言いたくもない。

 自分で自分の首を絞めている私に呆れるだけだ。
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