君と始める最後の恋
「というか、明日だっけ。母さんに預けるの。」

「そうです!もう準備は済ませてて、今日は紬の希望で志織ちゃんに会いに行く日です。」

「…そう。てか本当好きだね。紬、水無月さんの事。」

「好き~!隼も好き!」


 小川くんの事はいつの間にか呼び捨てで、随分と2人に懐いている。

 小川くんと志織ちゃんは同棲していて、紬はそんな2人が好きで、時々会いたいと騒ぎ立てては土曜日に会いに行く。

 明日は私達は紬とお出かけが出来ない日で、お義母さんに預かってもらう様にお願いしていた。

 何故なら明日は結婚して5年の記念日だから。

 お義母さんが預かってあげるからたまには2人でお出かけしたらと提案してくださって、お言葉に甘えることにした。


「何で小川くんだけ呼び捨てなの?」

「…隼好きだけど、意地悪するから。」

「んん…。」


 可愛すぎて悶える。


「大丈夫。小川くんはパパに虐められてるから。」

「パパのが強いの?」

「変な事教えんな、郁。」


 私も類くんに怒られて紬と2人で少しだけ笑う。

 小川くんも志織ちゃんも紬をすごく可愛がってくれて、時々あっては毎度遊んでくれるから紬は2人の事が大好き。

 私も相変わらず志織ちゃんのことは大好きで、小川くんのことは可愛い後輩だと思っている。
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