君と始める最後の恋
─────Side 志織
私が何故一ノ瀬さんのホーム画面を知っているのかは、本当にたまたまだった。
珍しく一ノ瀬さんから仕事を頼まれて作業している時に、個人のスマホを少し触っていた一ノ瀬さんに話し掛けた。
メッセージでやりとりをしていたのか、私から話しかけられてそのままメッセージアプリを落として、ホーム画面にした後そのまま電源を落とさずデスクの上に置いた。
仕事の話云々よりそっちに釘付けになって、ホーム画面をまじまじと見てしまった。
この人、こういうのする方だったんだ。
一ノ瀬さんが私の視線の先に気付くと、少しだけ気まずそうな表情をしている。
「…郁には黙ってて。」
「愛ですね?」
「良いから、そう言うの。」
そう言いながらスマホの電源を落とす。
一ノ瀬さんの個人のスマホのホーム画面は郁先輩のウェディング姿。
この人本当表で気持ち伝えるの下手だけど、相変わらず溺愛はしているのだなと気付いてしまった。
そして案の定郁先輩はその事実をずっと知らない。
郁先輩は不服そうな表情で一ノ瀬さんを見ているけど、一ノ瀬さんはそんな郁先輩に優しく笑みを向けるだけ。
端から見てるとこんなに分かりやすい人なのにな、一ノ瀬さん。
郁先輩から話を聞くとうまく伝わってない事が何度かある。
この人は無自覚に愛されているくらいがちょうどいいのかもしれないけど。
私が何故一ノ瀬さんのホーム画面を知っているのかは、本当にたまたまだった。
珍しく一ノ瀬さんから仕事を頼まれて作業している時に、個人のスマホを少し触っていた一ノ瀬さんに話し掛けた。
メッセージでやりとりをしていたのか、私から話しかけられてそのままメッセージアプリを落として、ホーム画面にした後そのまま電源を落とさずデスクの上に置いた。
仕事の話云々よりそっちに釘付けになって、ホーム画面をまじまじと見てしまった。
この人、こういうのする方だったんだ。
一ノ瀬さんが私の視線の先に気付くと、少しだけ気まずそうな表情をしている。
「…郁には黙ってて。」
「愛ですね?」
「良いから、そう言うの。」
そう言いながらスマホの電源を落とす。
一ノ瀬さんの個人のスマホのホーム画面は郁先輩のウェディング姿。
この人本当表で気持ち伝えるの下手だけど、相変わらず溺愛はしているのだなと気付いてしまった。
そして案の定郁先輩はその事実をずっと知らない。
郁先輩は不服そうな表情で一ノ瀬さんを見ているけど、一ノ瀬さんはそんな郁先輩に優しく笑みを向けるだけ。
端から見てるとこんなに分かりやすい人なのにな、一ノ瀬さん。
郁先輩から話を聞くとうまく伝わってない事が何度かある。
この人は無自覚に愛されているくらいがちょうどいいのかもしれないけど。