君と始める最後の恋
─────Side 郁


 紬を連れ回した翌日、お義母さんに紬を預けて類くんと結婚記念日のお祝いに出掛けていた。

 久し振りの2人デートにいつもより念入りに支度をして出掛ける。

 今日はそのくらい楽しみにしていたし、かなり浮かれている。

 車で走り出してしばらく経つけどいまだに行き先は告げられないまま助手席で移り変わる景色を眺めていた。


「類くん、今日って…。」

「着いてからのお楽しみ。」


 そう言いながら運転をしている類くんは相変わらず飛び切り格好良いし、このままずっとドライブでもいいかもな~なんて思ってしまう。長距離の運転はきっと疲れるだろうけど。

 元々今日のプランは任せといてと言われていたので、私は着いて行くだけ。

 プラン組んでもらえるだけで既に最高の記念日な事間違いない。




──────────☁︎ 𓂃𓈒𓏸





 車を走らせて2時間程、確かに過去に見た事がある光景が広がっている。


「あ!一面紫!」

「6年前も同じこと言ってた。」


 私のリアクションにそうツッコみ、隣で類くんもこの光景を眺めている。

 来たのは付き合った日に来たフラワーパーク。
 交際記念日と結婚記念日が同じ日なので、確かにこの日にピッタリな思い出の場所。

 秋はパープルガーデンと呼ばれる時期で、毎年この景色が見られる。
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