君と始める最後の恋
 買い物を済ませるともう外は大分暗くなっていて、時間も遅くなっていた。先輩とデートの様な空気感で一緒に出かけてしまって私だけが楽しんでしまっていた気がする。

 もうそろそろ疲れてきちゃったよね。と、先輩の顔を見ると先輩もスマホの画面を付けて、時間を確認している。


「だいぶ遅くなってるけどどうする?」

「…。」


 終わりが近付いていると思うと寂しいもので、帰りたくないと思ってしまう。今日楽しかったし、普段こんなに長く一緒に居られる事がないから離れ難い。


「(でも先輩は帰りたいよね…。)」


 色々考えていたら我儘なんて言えずに本音は仕舞い込んだ。


「そろそろ帰りますか。いっぱい連れ回っちゃいましたし。」


 そう言いながら笑いかけると先輩は私の腕を掴んでくる。


「沙羅の事、忘れさせてくれるんじゃないの。」


 先輩の真剣な表情に目が離せなくなって数秒見つめ合う。
< 50 / 426 >

この作品をシェア

pagetop