君と始める最後の恋
「え、どういう意味ですか!」

「さあ?あ、それと…。」


 そう言葉を続けて少し振り返る先輩。


「沙羅の事、ちゃんと整理ついたら君との事も考えるつもり。だから勝手に告白取り下げたりしないで。」

「…え、考えるって…。」


 私の言葉を聞かずまた歩き出す先輩。


「ちょ、ちょっと待ってください!本当にどういう意味!」


 意味がわからなさすぎて頭が大混乱している。動き始める私達の関係性に何も気付いていない私。少し、期待してもいいってことですか?なんて考えては、頬が思わず緩みそうになる。

 そんなん押して押しまくるしか無くない?


「先輩!大好きです!告白取り下げません!」

「はいはい。」


 大好きの言葉はまだまだ返してもらえないけど、今は私の言葉を受けとめてもらえるだけで十分だ。
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