君と始める最後の恋
紹介も終わって作業に戻ると「おーい、そこの男女の末っ子コンビー」と課長に呼ばれ同時に顔を上げる私と一ノ瀬先輩。一ノ瀬先輩は察した様で既に顔を顰めている。
「覚悟しといた方がいいよ、100面倒な事になる。」
「…昨年が懐かしいですね。」
2人でそう会話をしながら前に行くと、案の定指導係の話をされる。
小川くんは先輩に、水無月さんは私の下に着くらしい。水無月さんに至っては基礎だけ教えたら他の担当の下に付く予定だ。
「桜庭 郁です。よろしくね、水無月さん!」
「よろしくお願いします!」
笑顔で挨拶を返してくれる水無月さんに少し癒されつつ業務を教える事になった。
どう教えていけばいいかなと悩んだけれど、私の時を思い出しても教えてもらったと言うより経験を積んだという記憶の方が強い。だけど、私には一ノ瀬先輩の様な教え方は出来ない。そう考えて、私は一ノ瀬先輩と全く違う教育方針を取る。
まずはよく行かなきゃいけない部署、連絡を取り合わなければいけない部署を覚えてもらうために社内を案内する事にした。
「水無月さん、まずは一緒に社内回ってみない?挨拶して、それからいろいろ見てみよ。」
「はい!」
先輩の方はパシリはしないものの、やり方は昨年と変わらずだった。昨年、あのスタイルが受け入れられなくて、文句なんて偉そうな発言をしてしまった事を思い出す。
先輩の事は分かりにくいけど、ちゃんと放任しているわけじゃないよと下の子にも伝わればいいな。と思いつつ、水無月さんと一緒にオフィスを出る。
「覚悟しといた方がいいよ、100面倒な事になる。」
「…昨年が懐かしいですね。」
2人でそう会話をしながら前に行くと、案の定指導係の話をされる。
小川くんは先輩に、水無月さんは私の下に着くらしい。水無月さんに至っては基礎だけ教えたら他の担当の下に付く予定だ。
「桜庭 郁です。よろしくね、水無月さん!」
「よろしくお願いします!」
笑顔で挨拶を返してくれる水無月さんに少し癒されつつ業務を教える事になった。
どう教えていけばいいかなと悩んだけれど、私の時を思い出しても教えてもらったと言うより経験を積んだという記憶の方が強い。だけど、私には一ノ瀬先輩の様な教え方は出来ない。そう考えて、私は一ノ瀬先輩と全く違う教育方針を取る。
まずはよく行かなきゃいけない部署、連絡を取り合わなければいけない部署を覚えてもらうために社内を案内する事にした。
「水無月さん、まずは一緒に社内回ってみない?挨拶して、それからいろいろ見てみよ。」
「はい!」
先輩の方はパシリはしないものの、やり方は昨年と変わらずだった。昨年、あのスタイルが受け入れられなくて、文句なんて偉そうな発言をしてしまった事を思い出す。
先輩の事は分かりにくいけど、ちゃんと放任しているわけじゃないよと下の子にも伝わればいいな。と思いつつ、水無月さんと一緒にオフィスを出る。