俺様パイロットは容赦なく愛を囁き偽り妻のすべてを奪う
「真由香だから、俺は一生を共にしたいとあらためて感じた。だが、俺の一方通行な想いだったのか?」

 彼の瞳が切なげに揺れたように見えるのは、気のせいだろうか。

「もちろん、私も翔さんと将来を共にしたい」

 勘違いしないでと、慌てて告げる。

 その途端に、翔さんが健やかな笑みを浮かべた。

「それなら、なにも問題はないな。結婚しよう、真由香」

 思わず声をあげそうになる。でも、過去のやりとりがよみがえって慌てて口を押さえた。

 付き合った末に結婚する。彼のプロポーズを断るつもりはないと、私の中でたしかに決まっている。
 それなら翔さんの言う通り、このタイミングで結婚するのも変わらない気がしてきた。

 もしかして私は、一生を左右する決断に尻込みをしているだけなのか。

 女性からの人気が高い翔さんのこと。ここで捕まえておかなければほかの人に靡いてしまうかもしれないとまで想像して、彼の言う覚悟が決まった。

「不つつかものですが、よろしくお願いします」

 ぺこりと頭を下げた私を、翔さんがぎゅっと抱きしめた。

「やっと受け入れてくれた。ありがとう、真由香」

 そのしみじみとした口調に、自分の決断は間違っていないと確信した。




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