クールな総長は私だけにとびきり甘い
倉庫の中、翔太、大輔、陽介、拓海がじっと蓮、美咲、ことはを見つめていた。

誰もが言葉を飲み込み、重苦しい沈黙が続く

ことははその空気に耐えられなくなり、胸の中がざわついた。

視線をそらし、震える声でつぶやく。

「もう、こんなところにいたくない……」

そう言うと、ことはは勢いよく立ち上がり、倉庫の扉へと向かって走り出した。


「待って!」と蓮が叫ぶが、ことはの背中は止まらない。

倉庫の扉が閉まる音だけが響き渡った。

外に出たことはは、冷たい夜風に当たりながら深く息を吐いた。

「私は……どうしたらいいの……?」

胸の奥にぽっかりと穴が開いたような寂しさを感じながら、ことはは家路を急いだ。
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