さくらびと。美桜 番外編(2)




葬儀場から出てきた美桜の姿に言葉を失った。





普段のお転婆な笑顔は消え、目は虚ろだった。




それでも彼女は泣かずに耐えていた。




「美桜……」






声をかけるべきか迷ったが、雨が降り始めたのを見て駆け寄った。






傘を差し出し、彼女の肩を抱いた瞬間、緊張が走る。






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