さくらびと。美桜 番外編(2)





「有澤君……?」







「久しぶりだね。こんなところで会うとは思わなかったよ」






彼女は本を閉じて微笑んだ。





その笑顔は三ヶ月前と同じ。





しかし今の自分には、以前よりもずっと輝いて見える。









「私もびっくりしたよ。学校の課題の調べ物をしてたの」








美桜は立ち上がりながら言った。





その瞬間、ふわりと甘い香りがした。







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