ぜんぶ、ちょうだい。
「現実にそんなことする人、いるかな?もし、ほんとにそんなことあったらさ。真っ先にひまちゃん呼ぶからねっ!」
冗談半分、本気半分。
でもひまちゃんは、間髪入れずに眉をひそめた。
「……なんで私なの?」
「え?清水?」
「違うでしょ。泉先輩に決まってるでしょ!そこで清水なんて呼んだら、まためんどくさいことになるよ!」
あ、これは本気のひまちゃんだ。
ひまちゃんは、机の端に置いてあった空の紙パックを端に寄せて、ぐっと私の方に身を乗り出した。
「もう。こまちゃん、しっかりして!」
……説教モード突入。
「泉先輩に言ったらさ……迷惑じゃないかな?」
ひまちゃんは、一瞬きょとんとしてから、次の瞬間、信じられないって顔をした。