キミの隣は俺の場所
倉庫の中は、まるで別世界みたいだった。

 鉄の冷たさや埃っぽさなんて、一瞬忘れてしまうほど、みんなの笑い声が空気をふんわり包み込んでいる。

 橘くんがまた茶化してくる。

 「陽菜、姫なんだからもっと堂々としろよ!」って。

 私は顔を真っ赤にしながら、言い返す。

 「バカじゃないの! そんなの恥ずかしいに決まってるでしょ!」

 楓はそんな私たちを見て、少しだけ眉を緩めた気がした。

 いつもは冷たい目をしているのに、その瞬間だけ、どこか優しく見えた。

 それから、陽向が手を叩いて言った。

 「よし! 姫のために、明日みんなで花見やろうぜ!」
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