推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜
ほどなくして警察が到着して、状況の聞き取りをされる。
「男に襲われそうになったところを2人に助けてもらったと…。」
警察官が、メモを取る。
「ちょっと、見てもいいですか?」女性の方の警察官が、私の袖を捲る。握られた部分が、青くなっていた。
「うわ、これは、ダメでしょ…。」眞鍋が顔をしかめる。「痛かった?」

うん、と頷くと、眞鍋が、苦い顔をする。


警察官がまたメモを取って私に聞く。「どんな格好の人でした?」
「格好…?えぇと、背は、私より少し大きいくらいで、黒い半袖着てました。」

「顔は?」
「顔は…わかりません。怖くてあんまり顔見れませんでした。」

そっか〜、警察官が眞鍋を見る。

「いやいや、ごめんなさい、僕もわかりません。
僕が駆けつけた時にはもう、逃げてましたから。

……あ。」

眞鍋と警察官が同時に佑月くんを見る。

「あ…俺見ました…。」
佑月くんがそろそろと右手をあげる。




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