推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜
「あ!そういえば私、整理券取れたんです!」亮ちゃんに言うと、亮ちゃんが「整理券?」と首を傾げる。
「チャーシューは宇宙の整理券です!この前、私が反故にしてしまったので……。」
亮ちゃんが、あ〜!って思い出し「別にそんな気ぃ使わなくていいのに。」って言う。
「8月の1週目の土曜日の12:00のが2枚取れたんですが、ご予定空いてますか……?」
「ちょっと待ってな」
亮ちゃんがスマホでスケジュールを確認する。「8月の、1週目の、土曜日の?……空いてる!」目を輝かせる亮ちゃん。
「よかったです!」整理券を譲渡するページに飛ぶ。必要事項、氏名、メールアドレス、電話番号……。亮ちゃんをチラッと見る。
「ん?」視線に気づいた亮ちゃんが「どしたん」って言う。
「すみません、めちゃくちゃ個人情報なんですが」スマホを亮ちゃんに差し出す。「すぐ消しますので……」今更だけど。
亮ちゃんが目をぱちくりさせる。さすがに、これはまずかったかと思い、スマホを引っ込める。
「なんで?」亮ちゃんが私を見る。「凛ちゃん一緒に行こうや。凛ちゃんが取ってくれたんやし。」
「え?」
「あ、凛ちゃんもしかして予定入ってる?」
「いや……。」
「やったらええやん。」亮ちゃんが銀杏の殻をン!ってつぶし、銀杏を口に放り込む。
え?