イケメン社長からの溺愛が止まらない
着物なんて生まれてこのかた、着たことがない……。
「僕、お腹空いちゃった~」
琉生くんのその言葉で、早く神社の中に行こうと話がまとまり、内心ホッとした。
みんなでぞろぞろと進んでいると、嫌でも注目の的になる。
みんなはそれに慣れているようで、出店で買ったものを食べたり、話をしながら歩いているけど……。
私はいつまで経っても、この視線に慣れない……。
この集団の中で、私だけ浮いてるんだろうな……。
あの人は何?っていう目でみんな見てるんだろうな……。
いや、もしかしたら平凡な私のことなんて、眼中にも入ってないかもしれない……。
そんなネガティブな思考が頭の中をめぐっていた時、右手が急にぬくもりに包まれた。
びっくりして顔を上げると、悠斗くんの私の手を握っていた。
その手も視線も優しくて、一瞬で嫌な考えが頭の中から消える……。