イケメン社長からの溺愛が止まらない
目を開けると、そこは何の変哲もない砂浜だった。
……やっぱり、夢だった……。
分かってはいたことだけど、その事実に胸が打ち付けられる……。
私はゆっくりと立ち上がると、海に向かってヨロヨロと歩き出した。
……お母さん、ごめん。
お母さんは私にまだ会いたくないって言ったけど、私は今すぐにでもお母さんに会って、抱きしめて欲しい。
優しく頭を撫でてほしい。
海に足を踏み入れると、冷たい感触に体がビクッと跳ねる。
だけど、熱のある体にだんだんと吸収されていく。
お母さんは、優しくて温かいって言ってくれたけど、もし本当にそうならこんなことにはなってないと思う。
優しくて温かい人は、家で召使いのような扱いは受けないし、学校で浮いたりしない……。
私は……そんな人とは程遠い人間なんだよ……。
胸のあたりくらいまで水に浸かり始めたと思った瞬間、いきなり足場がなくなり、体全体が水に沈め。
驚いたのは一瞬で、私はすぐにそれを受け入れた。