イケメン社長からの溺愛が止まらない
「え?悠斗!?」
バケツをひっくり返したような大雨の中、私と和樹は数秒顔を見合わせた。
そしてほぼ同時に、動き出した。
悠斗が走っていった方に向かえば、公園のベンチに制服姿の女の子がぐったりとしているのが目に入った。
その姿を見た瞬間、私の中にある医者のスイッチが入った。
私の後ろにいた和樹にいろいろな指示を出している間に、女の子は悠斗の胸の中で苦しそうな表情をして目を閉じていた。
「とりあえず……っ」
「俺ん家に行こう」
私の言葉に被せるように発せられた悠斗の声。
悠斗は女の子を軽々と抱き上げて、速足で車の方に向かって行った。
「その子、悠斗の知り合い……?」
「……じゃない」
「……だよね……」
暖房の効いた車の中。
バックミラー越しに後ろを見ると、毛布に包まれている女の子を大切そうに抱きしめている悠斗の姿。