イケメン社長からの溺愛が止まらない
そんな中、話しかけてくれたのが、千秋ちゃんだった。
きっと、責任感の強い千秋ちゃんだからこそ、1人でいる私を見ていられなかったのかもしれない。
千秋ちゃんは、優しさで私と一緒にいてくれただけなんだろう……。
……私たちは、友達じゃなかった……。
今ならそう思う……。
ーーーバンッ!!
体に衝撃がはしって、私は冷たい床に倒れ込んだ。
ボーっとしていた意識が覚醒して、今が体育の授業中で、私は今クラスメイトからバスケットボールを当てられたんだと気づく。
体育は男子と女子で分けられていて、女子は今体育館でバスケの試合をしている。
中には千秋ちゃんを始めとしたバスケ部の人たちもいて……。
女子だからといって痛くないわけじゃなくて、そもそもボール自体が重いし、固いし……。
でも私はすぐに立ち上がった。
近くに転がっていたボールを拾い上げて顔を上げると、ニヤニヤしている人や鋭い視線を向けてくる人……。
立ちすくんでいると、大股で近寄ってきた千秋ちゃんが私の手からボールを力強く奪い取った。
そして試合の輪の中に戻っていく。
私はその背中を見送って、視線を壁に掛けられている時計にやった。
……授業が終わるまであと、数分。
さっきみたいなことは今に始まったことじゃない。
何回も何回もやられて、数えるのもめんどくさいと思うほど……。
私にボールは回ってこないし、隅っこで立っているとボールが飛んでくるし……。
この光景を見ても、先生は何も言ってこなかった……。