イケメン社長からの溺愛が止まらない
「ねぇ、莉子ちゃん!あのお店に行こっ!!」
今すぐこの場から逃げたい私の気持ちなんて知るよしもなく、依月さんは私の腕を掴んで高揚した声で話しかけてきた。
それから行くお店、普通に歩くだけでも、いろんな人からの視線を感じて、正直買い物を楽しむ余裕は無かった。
そんな私を置いて、依月さんを筆頭に私に必要なものを買い揃えていく。
服や日用品、雑貨などなど……。
そんなにいらないと首を横に振ったりもしたけど、聞いてもらえず……。
もちろんと言っていいのか分からないけど、お金は神楽さんが払ってくれた。
神楽さんが嫌な顔せずに、ブラックカードを出した時は、これが大企業の社長なんだと痛感した。
そんなこんなで買い物も一段落ついて、フードコートで飲み物を飲みながら次はどこに行くかと相談中。
……もちろん周りからの視線は絶えずに感じている……。
「体調悪い?」
出来るだけ小さくなって、俯いていると神楽さんに急に顔を覗きこまれて、ドキッとする。
一拍置いて首を横に振るけど、信じていないのか私の顔を真っ直ぐに見てくる。
「ほ、本当に大丈夫です!久しぶりに人が多い所に出かけたので、ちょっとだけ疲れちゃって……」
声に出して言うと、ポンと頭に手を乗せられて優しい笑みを向けられる。
「もし何かあったらすぐ言ってよ」
その言葉に私は小さく頷いた。