イケメン社長からの溺愛が止まらない
しばらく家の前から動けないでいると、ポツと頬に何か当たる感覚がして、上を見ると急にバケツをひっくり返したような雨が降り始めた。
その冷たい感触にハッとなった私は、鞄を抱きしめて走り出した。
辿り着いたのは、さっきまでいた公園。
……私とお母さんがよく遊びに来ていた公園。
私は、制服が濡れることすら考えずに、公園のベンチに座った。
今は6月。
昼間は温かいけど、日が沈むとまだ寒い時期。
だけど私の今の恰好は、ワイシャツにベスト、膝上丈のスカートというもの。
そのせいでブルッと体が何回も震える。
それに、タバコの火を押し付けられたところに雨が当たって、痛い……。
「……もう、やだ……っ」
何もかもが嫌だ。
家を追い出された今、私の居場所なんてどこにもない。
明日からの学校だって行く気にはなれない。
……もうお母さんのところに、いきたい……。
お母さんに抱きしめて欲しい……。