完璧な社長は、私にだけ素顔を見せて溺愛する

「だって、桐原さんも同じだったから。お互いに心の鎧を被っていた二人が、出会って、愛し合って。これって、運命以外の何物でもないですよね」

会場から、温かな拍手が起こった。

私は圭佑さんの手を握った。彼も私の手を握り返してくれる。

その確かな温もりが、全てを物語っていた。



披露宴が終わり、私たちは二人きりになった。

控室で、圭佑さんは私を優しく抱きしめた。

「長い一日だったね」

「はい。でも、幸せな一日でした」

「これからも、ずっと幸せにする。約束するよ」

圭佑さんが私の額にキスをする。

「梓、君に出会えて本当に良かった」

「私もです」

私たちは、窓の外を見た。夕暮れの空が、美しいオレンジ色に染まっている。
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