完璧な社長は、私にだけ素顔を見せて溺愛する

牧師さんの前で、私たちは永遠の愛を誓う。

「病めるときも、健やかなるときも、梓だけを愛し抜くことを誓います」

圭佑さんの声は、確信に満ちていた。

「私も、圭佑さんだけを愛し続けることを誓います」

指輪交換の時、圭佑さんは私の指に美しいリングをはめてくれた。

「これで、君は正式に桐原梓だ」

「はい。桐原梓……素敵な響きです」



披露宴では、圭佑さんは私のそばを一瞬たりとも離れなかった。

他の男性ゲストが私と話そうとすると、さりげなく間に入って、私を守るように立っていた。

「圭佑さん、少し嫉妬深すぎませんか?」

私が苦笑いすると、彼は真剣な顔で答えた。

「君は俺の妻だからね。他の男性に見つめられるのは嫌なんだ」

その独占的な愛情表現に、私の心は温かくなった。

「でも、嬉しいです。そんなに愛してくれて」

「当然だよ。君は俺の人生で一番大切な人なんだから」

春菜がスピーチで、私たちの出会いの話をしてくれた。

「梓は、ずっと素顔でいられる居場所を探していました。仕事の顔と、婚活の顔と、どっちが本当の自分なのかって悩んでいたんです」

春菜の言葉に、会場が静かになる。

「でも、桐原さんと出会って、梓は変わりました。もう演技をする必要がなくなった。彼女は、ありのままの自分でいられるようになったんです」

春菜が私たちを見て微笑む。
< 60 / 62 >

この作品をシェア

pagetop