幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜
それは何となく想像がつく。
現にお姉ちゃんも学生時代は美鶴くんのことを下に見ていたけど、鏑木社長には熱を上げていた。
ちなみに今も鏑木社長があの美鶴くんだとは気づいていない。
別に教える必要もないかと思って特に言ってない。
「リーチャーズ株式会社CEOという肩書きがつくと、言い寄られることがもっと増えて。それがすごく怖かったんだよね。見た目や肩書きが変わるだけでこんなに態度が変わるんだ、と思って」
「そっか……」
「だから恋愛経験なんてないよ。ずっと望凪ちゃんだけ」
「!」
不意打ちの言葉にギュンっと心臓が締め付けられる。
「望凪ちゃんだけだったよ。どんな僕でも態度を変えずに接してくれたのは」
「だって、美鶴くんは美鶴くんだから……」
「そんな優しい望凪ちゃんがずっと好きなんだ」
美鶴くんは真剣な眼差しで私を見つめる。
真っ直ぐに見つめられ、何故か私も顔を逸らせなかった。
「重すぎてごめん。引くよね」
「ううん、そんなことない」
「本当はずっと気持ちを伝えられなかったこと、後悔してた。だからまた会えたら、今度こそ僕の気持ちを伝えたいと思ってたんだ」
「……っ」
気づいたら、私の頬に涙が伝っていた。
それを見て美鶴くんはギョッとし、取り乱したように慌てる。
「ごめん、やっぱり迷惑だった?」
「……違うの」