幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜


 溢れる涙は拭ってもまた溢れ出る。
 私は泣きながら何度も首を振る。


「そうじゃないの……嬉しくて」
「え?」
「私ずっと、自分が幽霊みたいに思ってたから……」


 透明な幽霊みたいで誰にも必要とされていない。
 誰も私を愛してくれない。


「美鶴くんは、ずっと私を見てくれてたんだね……」
「そうだよ。ずっと望凪ちゃんのことしか見てない」
「ありがとう……っ」


 彼の想いが重ければ重い程、私の心を包み込んで溶かしてくれる。

 どこかで諦めていた、自分はずっと脇役で主役にはなれないのだと。
 でも美鶴くんは、こんな私をずっと好きでいてくれた。

 それが嬉しくて嬉しくて、涙が止まらない。


「……私も好きです」


 自然と想いが溢れ出て、気づいたら言葉にしていた。


「私も美鶴くんのことが好きです」


 そう告げた直後、私はぎゅうっと美鶴くんに抱きしめられていた。


「僕も望凪ちゃんが好きだよ」


 耳元で囁かれる、低くて甘い告白に全身が痺れるような感覚になる。
 でも、すぐに心の中がふわりと温かくなった。

 私は美鶴くんの背中に腕を回し、抱きしめ返す。


「私も……っ」
「望凪ちゃん、」
「っ!」


 体が離れたと思った直後、顔が近づいて唇を重ねられる。
 そのまま角度を変え、何度も降り注ぐ口づけはやがて深いものへと変わっていった。


「ん……っ」


 離れた唇からは、繋がっていたことを示す銀の糸が垂れ下がる。


「――ねぇ望凪ちゃん、まだ一緒にいたい」


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