幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜
私は学生時代から密かに小説家になりたいという夢を抱いていた。
昔から文字を書くことが好きで、読書感想文のコンクールで入賞したこともあった。
今は小説投稿サイトで細々とだが、物語を綴っている。
お世辞にも読者が多いとは言えなかったし、同じように小説を投稿しているユーザーの書籍化が決まると私には才能がないと突きつけられているようだったけど――それでも諦められず、隙間時間で小説を書く日々を続けていた。
小説のコンテストに応募することもあるが、思うような結果を出せてはいない。
そんな私の綴った文章が、認められたような気持ちになった。
小説じゃない、私ですらないSNSの投稿でも私の存在を知ってもらえたような気がして嬉しかった。
本当に最初は純粋に楽しんでいたのだ。
姉妹でインフルエンサー・sana.として投稿を続け、あっという間に二年が経ったところでお姉ちゃんが言った。
「ねぇ望凪、そろそろ顔出ししてもいい頃じゃないかと思うんだけど」
私はあまり乗り気になれなかった。
前のアカウントでお姉ちゃんは思いっきり顔を出していたし、ここで顔出ししてしまえば炎上した鴇田紗凪だとバレてしまう。
「また炎上するかもしれないよ?」
「大丈夫! メイク変えて雰囲気変えるから!」