幼なじみの隠れた執着愛〜再会した彼は策士なCEOでした〜


 おしゃれフレンチでランチをした時も旅行に行った時も、本人の写真は載せなかった。
 本人だとわかるものは手だけ。
 かわいいネイルをした時などに留め、顔は一切載せなかった。

 お姉ちゃんは写真が上手いし加工するのも得意だから、写真はいつもおしゃれで綺麗だ。
 その写真を存分に活かした。

 投稿文にも気を遣った。何度も確認し、穏やかで優しい人柄だとわかるような文章にこだわった。

 それが功を奏したのか、徐々にフォロワーは増えていった。
 いいねもコメントも投稿する度に増えていった。


「すごい、望凪! フォロワー一万人突破した! 前のアカウントより増えたよ〜」
「そう、良かった」


 反応は上々だった。
 綺麗で映える写真から垣間見るおしゃれなライフスタイル、気を遣った丁寧なコメントに「私もこんな生活してみたい!」というような声が多く寄せられた。

 とある企業からコラボしませんかというダイレクトメッセージまで届いた。
 誰も炎上した鴇田紗凪だとは思っていないようだ。


「……まあ、中の人は私だしね」


 最初は私も楽しんでいた。
 お姉ちゃんのアカウントで写真も全部お姉ちゃんのものだけど、私が投稿することで多くの人が見て楽しんでくれている。

「sana.さんの写真も素敵だけど、言葉も素敵。心にスッと入ってくるような瑞々しさがある」と言われた時は、思わずコメントをスクショしてしまうくらい嬉しかった。


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