雷の道「十五年ぶりの故郷で、初恋の彼女と再会した六日間」 ──記憶と現在が交差する、静かな再生の物語。
受験勉強が本格的になってくると、洋介の部屋でのデートはなくなった。
年を越すとセンター試験がはじまった。
僕と結衣は同じ大学を目指していた。
県内にある国立大学だ。
学部は違ったけど、離れるつもりはなかった。
そして受験後の進路相談がはじまった。
二人ともまずまずの成績だった。
このまま順調に進めば楽に二次試験をパスできた。
僕たちはまた洋介の部屋で会う事にした。
その前日、別府の家に挨拶にいくことにしたんだ。
結衣の事を相談して、そのアドバイスもあって僕たちは付き合うことになったからね。
同じ大学に進学することくらい報告しとくべきなのかなと。
なかば軽い気持ちで訪ねた。
何度も行った事があったし学校から自宅に帰る途中だったからね。
別府のアパートは古い木造の二階なんだ。
鉄骨がむきだしで登ると甲高い音がする階段。
心地いい音が響いた。
呼び鈴を押そうと思ったけれど中から声が聞こえた。
小さな押し殺したような声だった。
ドアノブを回すとドアが開いた。
小さな声は少しだけ大きくなった。
断続した声。耳にこびりつくような声。
それは無遠慮に大きくなった。
玄関を見ると大きなナイキのバッシュの間に小さな革靴があった。
挟まれるようにその見覚えのある靴はあったんだ。
「元気そうじゃん」
洋介が言いたいのは、そういうことだ。
年を越すとセンター試験がはじまった。
僕と結衣は同じ大学を目指していた。
県内にある国立大学だ。
学部は違ったけど、離れるつもりはなかった。
そして受験後の進路相談がはじまった。
二人ともまずまずの成績だった。
このまま順調に進めば楽に二次試験をパスできた。
僕たちはまた洋介の部屋で会う事にした。
その前日、別府の家に挨拶にいくことにしたんだ。
結衣の事を相談して、そのアドバイスもあって僕たちは付き合うことになったからね。
同じ大学に進学することくらい報告しとくべきなのかなと。
なかば軽い気持ちで訪ねた。
何度も行った事があったし学校から自宅に帰る途中だったからね。
別府のアパートは古い木造の二階なんだ。
鉄骨がむきだしで登ると甲高い音がする階段。
心地いい音が響いた。
呼び鈴を押そうと思ったけれど中から声が聞こえた。
小さな押し殺したような声だった。
ドアノブを回すとドアが開いた。
小さな声は少しだけ大きくなった。
断続した声。耳にこびりつくような声。
それは無遠慮に大きくなった。
玄関を見ると大きなナイキのバッシュの間に小さな革靴があった。
挟まれるようにその見覚えのある靴はあったんだ。
「元気そうじゃん」
洋介が言いたいのは、そういうことだ。