隠れ溺愛婚~投資ファンドの冷徹CEOは初恋の妻を守りつくす~
「茉結莉、こっちにきたらどうなんだ?」
食事もだいぶ進んだ頃、ずっとキッチンに立ちっぱなしだった茉結莉に三砂が顔を向ける。
「で、でも……」
茉結莉はもじもじとすると、その場で下を向いた。まだこの部屋で、どう三砂と接したらいいのか自分でもわからない。
三砂と一緒にいると、心臓がドキドキとしてしまい、それに気がつかれないようにとつい距離を取ってしまうのだ。
「あの日は、あんなに積極的だったのに?」
すると食事を終えた三砂が、食器を片手にキッチンに入って来る。
背の高い三砂が隣に並び、茉結莉の心臓が大きく跳ねた。
「だ、だって、あの日は……森野さんだと思ったから……」
茉結莉は消え入りそうな声を出すと、途端に真っ赤になった顔をうつ向かせる。
きっと目の前の人が森野であれば、茉結莉は初恋の憧れのまま、舞い上がってその胸に飛び込めたのだろう。
でも今目の前にいるのは“町工場の敵”と呼ばれる三砂慶一郎なのだ。
買収の狙いも、結婚の意図もわからないまま、この場の状況に流されたくはない。
すると下を向いたままの茉結莉に小さくため息をつくと、三砂は食器をシンクに置く。
「茉結莉」
三砂は優しい声で名を呼ぶと、茉結莉の目の前に顔を覗き込ませた。
食事もだいぶ進んだ頃、ずっとキッチンに立ちっぱなしだった茉結莉に三砂が顔を向ける。
「で、でも……」
茉結莉はもじもじとすると、その場で下を向いた。まだこの部屋で、どう三砂と接したらいいのか自分でもわからない。
三砂と一緒にいると、心臓がドキドキとしてしまい、それに気がつかれないようにとつい距離を取ってしまうのだ。
「あの日は、あんなに積極的だったのに?」
すると食事を終えた三砂が、食器を片手にキッチンに入って来る。
背の高い三砂が隣に並び、茉結莉の心臓が大きく跳ねた。
「だ、だって、あの日は……森野さんだと思ったから……」
茉結莉は消え入りそうな声を出すと、途端に真っ赤になった顔をうつ向かせる。
きっと目の前の人が森野であれば、茉結莉は初恋の憧れのまま、舞い上がってその胸に飛び込めたのだろう。
でも今目の前にいるのは“町工場の敵”と呼ばれる三砂慶一郎なのだ。
買収の狙いも、結婚の意図もわからないまま、この場の状況に流されたくはない。
すると下を向いたままの茉結莉に小さくため息をつくと、三砂は食器をシンクに置く。
「茉結莉」
三砂は優しい声で名を呼ぶと、茉結莉の目の前に顔を覗き込ませた。