解けない魔法を このキスで
(うむむ、これは一体どういう状況なの?)
その日の仕事を終えて未散が帰っていくと、美蘭は一人ソファで膝を抱えていた。
時折確認するスマートフォンには、相変わらず高良からの連絡はない。
(あれって夢だったのかな。あ、そうかも! 私、時差ボケで寝ぼけてたし。それにしてはリアルな夢だったけど)
そっと唇に手を触れてみると、高良とのキスの感触が蘇ってきて真っ赤になる。
たまらずクッションを胸に抱えて顔をうずめた。
(あー、もう! 夢だったのか現実だったのか、それだけ教えてー)
足をバタバタさせながら身悶えていると、スマートフォンにメッセージが届いた。
着信音を聞いて、美蘭はガバッと身体を起こす。
(もしかして新海さんから!? ん? 違う。春日副社長?)
一瞬、高良からのメッセージかと喜んだが、違うと分かって一気にテンションが下がった。
なんの用だろうと、メッセージを開いて読む。
ミラノではありがとうございましたというお礼と、体調は大丈夫ですか?という労い。
そして近々『フルール葉山』でもう一度お会い出来ませんか?と書かれていた。
(なんだろう、仕事の話かな。私もオーダーを受けたウェディングドレスの持ち込みのことで、確認したいことあるし)
そう思い、承知いたしましたと返信した。
その日の仕事を終えて未散が帰っていくと、美蘭は一人ソファで膝を抱えていた。
時折確認するスマートフォンには、相変わらず高良からの連絡はない。
(あれって夢だったのかな。あ、そうかも! 私、時差ボケで寝ぼけてたし。それにしてはリアルな夢だったけど)
そっと唇に手を触れてみると、高良とのキスの感触が蘇ってきて真っ赤になる。
たまらずクッションを胸に抱えて顔をうずめた。
(あー、もう! 夢だったのか現実だったのか、それだけ教えてー)
足をバタバタさせながら身悶えていると、スマートフォンにメッセージが届いた。
着信音を聞いて、美蘭はガバッと身体を起こす。
(もしかして新海さんから!? ん? 違う。春日副社長?)
一瞬、高良からのメッセージかと喜んだが、違うと分かって一気にテンションが下がった。
なんの用だろうと、メッセージを開いて読む。
ミラノではありがとうございましたというお礼と、体調は大丈夫ですか?という労い。
そして近々『フルール葉山』でもう一度お会い出来ませんか?と書かれていた。
(なんだろう、仕事の話かな。私もオーダーを受けたウェディングドレスの持ち込みのことで、確認したいことあるし)
そう思い、承知いたしましたと返信した。