冷酷社長の極上笑顔は私が独り占めさせていただきます
私は涙が頬を伝うのも気にせず、思っていたことを全部吐き出した。
急につかまれていた腕が解放される。
「俺じゃなくて、古東のほうがよかったのか?」
なぜかいつものように自信に満ちた声ではなく、か細く震えそうな悲しい声音だった。
涙がたまったままの目で、社長の顔を確かめる。
思いつめたような、追いすがるような、切実な視線を正面から受けて、私は彼から目が離せなくなってしまった。
「違います」
そう。
私は古東さんじゃなく社長が来てくれて、ものすごく安心したし、嬉しくてドキドキした。
大好きなミュージカルを、まさか社長と一緒に鑑賞することになるなんて、考えてもいなかったこと。心が高揚しすぎて、心臓の鼓動が耳の横で鳴っているかのように聞こえていた。
もうこの気持ちは隠しきれない。
いつの間にか、私は社長のことを――こんなに好きになってしまっていた、と。
目の前の人がクスッと笑う。
社長がとろけるような優しい表情で、私の頬の涙を指で拭う。
「続きは車の中で話そう」
返事をする前に再び腕をつかまれた。
私は社長に手を引かれ、雲の上を歩くかのようなふわふわとした足取りで劇場を後にした。
急につかまれていた腕が解放される。
「俺じゃなくて、古東のほうがよかったのか?」
なぜかいつものように自信に満ちた声ではなく、か細く震えそうな悲しい声音だった。
涙がたまったままの目で、社長の顔を確かめる。
思いつめたような、追いすがるような、切実な視線を正面から受けて、私は彼から目が離せなくなってしまった。
「違います」
そう。
私は古東さんじゃなく社長が来てくれて、ものすごく安心したし、嬉しくてドキドキした。
大好きなミュージカルを、まさか社長と一緒に鑑賞することになるなんて、考えてもいなかったこと。心が高揚しすぎて、心臓の鼓動が耳の横で鳴っているかのように聞こえていた。
もうこの気持ちは隠しきれない。
いつの間にか、私は社長のことを――こんなに好きになってしまっていた、と。
目の前の人がクスッと笑う。
社長がとろけるような優しい表情で、私の頬の涙を指で拭う。
「続きは車の中で話そう」
返事をする前に再び腕をつかまれた。
私は社長に手を引かれ、雲の上を歩くかのようなふわふわとした足取りで劇場を後にした。