冷酷社長の極上笑顔は私が独り占めさせていただきます
6 そういう仲になりたい
「君はしっかりしているようだが、実際はまったく無防備で無鉄砲だな」
車を発進させると社長はまずそう言った。
社長の車はこれまで乗ったことのない高級車だ。しかもシートは赤の本革。助手席の座り心地は最高だけど、居心地が悪くて仕方がない。
「心配で放っておけない」
今朝の態度とは真逆の優しい声音だった。
私は社長の顔をおそるおそる見た。
社長はクスッと笑ってハンドルを握っていないほうの手を伸ばして、私の手を握る。
「あの、でも、これって……」
「つかまえておかないと、君はすぐどこかに行ってしまいそうだから」
重ねられた社長の手が熱い。
そう感じた途端、私の頬も急に熱くなった。
「でも、社長は……」
私は次の言葉を口にするために、人生で最大の勇気を振り絞った。
「大迫さんと、そ、そういう仲……なのでは?」
隣でわかりやすく首をかしげる気配を感じた。
怖くて社長をまともに見ることができない。フロントガラスのほうを向き、正面を見ているふりをした。
「『そういう仲』とは、どういう仲だ?」
「おふたりが……お付き合いされている、と……みんなうわさしていたから……」
車内に妙な空気が広がっていく。
聞き方がよくなかったかもしれない、と後悔したけど、もう遅い。
(どうしよう。聞いたのは私なのに、返事を聞きたくない……!)
「なるほど」
社長の低い声に、私の身体がピクッと反応した。
「君はどう思う?」
(えーーーっ!? どうして私の考えを聞くの?)
心の中で私の小人が慌てふためいて右往左往している。
「そういわれると、確かにお似合いだな、と……」
「なるほど」
今回は社長の返事が早かった。
その後にすぐ、フッと笑う声が聞こえてくる。
「じゃあ、今君の手を握っている俺をみんなはこううわさするだろうな。『秘書にすぐ手を出す社長』だ、と」
車を発進させると社長はまずそう言った。
社長の車はこれまで乗ったことのない高級車だ。しかもシートは赤の本革。助手席の座り心地は最高だけど、居心地が悪くて仕方がない。
「心配で放っておけない」
今朝の態度とは真逆の優しい声音だった。
私は社長の顔をおそるおそる見た。
社長はクスッと笑ってハンドルを握っていないほうの手を伸ばして、私の手を握る。
「あの、でも、これって……」
「つかまえておかないと、君はすぐどこかに行ってしまいそうだから」
重ねられた社長の手が熱い。
そう感じた途端、私の頬も急に熱くなった。
「でも、社長は……」
私は次の言葉を口にするために、人生で最大の勇気を振り絞った。
「大迫さんと、そ、そういう仲……なのでは?」
隣でわかりやすく首をかしげる気配を感じた。
怖くて社長をまともに見ることができない。フロントガラスのほうを向き、正面を見ているふりをした。
「『そういう仲』とは、どういう仲だ?」
「おふたりが……お付き合いされている、と……みんなうわさしていたから……」
車内に妙な空気が広がっていく。
聞き方がよくなかったかもしれない、と後悔したけど、もう遅い。
(どうしよう。聞いたのは私なのに、返事を聞きたくない……!)
「なるほど」
社長の低い声に、私の身体がピクッと反応した。
「君はどう思う?」
(えーーーっ!? どうして私の考えを聞くの?)
心の中で私の小人が慌てふためいて右往左往している。
「そういわれると、確かにお似合いだな、と……」
「なるほど」
今回は社長の返事が早かった。
その後にすぐ、フッと笑う声が聞こえてくる。
「じゃあ、今君の手を握っている俺をみんなはこううわさするだろうな。『秘書にすぐ手を出す社長』だ、と」