素直になれないふたり
私がやらかしたことを叱った割に、なんだかんだで親切にしてくれて、不思議だ。
「でも⋯⋯いくらなんでも、ただ居候させてもらうのは申し訳ないんだけど」
「別にいいよ」
「私のほうが申し訳ないんだって」
「じゃあ、フリアコみたいな形で、裏方の仕事を手伝ってくれるか?」
私は、食器を洗ったり、簡単な事務仕事をすることになった。
居候することで、誰にも見せたことのない、頭ボサボサのしどけない姿をさらすことに最初は抵抗もあったが、敢えて全く気にしていないふりをした。
私一人だけが意識しているなんて、なんだか癪だから。
「毎日ちゃんと自炊してるのね⋯⋯偉いなぁ」
ジローは、美味しいご飯を作って食べさせてまでくれる。
「もともと、料理が本業だったからな」
「流石、プロの作るご飯は本当に美味しいわ」
「そりゃよかった」
テーブルの向かい側でご飯を食べるジローをチラリと盗み見る。
「でも⋯⋯いくらなんでも、ただ居候させてもらうのは申し訳ないんだけど」
「別にいいよ」
「私のほうが申し訳ないんだって」
「じゃあ、フリアコみたいな形で、裏方の仕事を手伝ってくれるか?」
私は、食器を洗ったり、簡単な事務仕事をすることになった。
居候することで、誰にも見せたことのない、頭ボサボサのしどけない姿をさらすことに最初は抵抗もあったが、敢えて全く気にしていないふりをした。
私一人だけが意識しているなんて、なんだか癪だから。
「毎日ちゃんと自炊してるのね⋯⋯偉いなぁ」
ジローは、美味しいご飯を作って食べさせてまでくれる。
「もともと、料理が本業だったからな」
「流石、プロの作るご飯は本当に美味しいわ」
「そりゃよかった」
テーブルの向かい側でご飯を食べるジローをチラリと盗み見る。