素直になれないふたり
「自分以外でもエゴサって言うのかはわからないけど⋯⋯まぁ、そうだよ」
 どうしてなの?
 私を心配してくれているから?
 それとも⋯⋯早く帰らせたいの?
 ずっと、ただの嫌な女でしかない態度をとってきたくせに、本当に聞きたいことは、いつだって聞けない。
「世間のトーコへの攻撃が落ち着いたのはいいとしても⋯⋯いくら才能と金があったって、保身のために惚れた女を簡単に捨てるような男のところなんか、もう二度と行くなよ」
「行かないわよ。あんな男はこりごり」
「違うよ。何もあいつに限ったことじゃなくて、プロ彼女になろうとか、玉の輿に乗ろうとか、そういう浮ついたことは考えるな」
 確かに、プロ彼女なんて、港区女子になったサチやアユたちと大して変わらない。
 キラキラした暮らしを送っているかのように見えた彼女らも、25歳になった今では、早くも立場が危うくなってきているらしい。
< 46 / 57 >

この作品をシェア

pagetop