聖女王子とスパダリ女騎士 ~王女の護衛のはずが、寵愛を受けています~
リーズロッテは内心でうんざりしつつ、優雅な笑みを心がける。
「フォスティン侯爵子爵。お声がけくださり、ありがとうございます」
「お前がどうして殿下のエスコートをしていたんだ!」
「……少しばかり理由がございまして」
バレないわけがないか、とリーズロッテは内心でため息をつく。
「そのこれみよがしな近衛の服はなんだ! 俺より弱いくせに!」
そんなわけあるか。
笑みをはりつけた彼女の耳に、令嬢たちのささやきが聞こえる。
「フォスティン侯爵子息よ」
「いつも偉そうにしてて嫌よね」
「リーズロッテ様の手柄を横取りしてるそうよ」
「やりそうよね。身分が高いからって」
ひそひそ話というには声が大きく、令嬢たちからドルシュへの意趣返しなのだろう。だがそれは彼の怒りを買うだけだ。
「俺が本気を出せばお前なんかすぐ倒せるんだからな!」
「肝に銘じておきます」
とうてい無理だよ、と言いたいのをこらえて、リーズロッテは平静を装って頭を下げる。表情を読ませるようでは兵士として未熟。近衛ならばなおさらだ。つまり感情的なドルシュには近衛は無理だ。
「ドルシュ様はお強くていらっしゃるのね」
鈴を転がすような声に顔を上げると、そこにはセリスティアがいた。
「殿下……!」
ドルシュは一瞬ででれでれのだらしない顔になり、リーズロッテはあきれた。
「フォスティン侯爵子爵。お声がけくださり、ありがとうございます」
「お前がどうして殿下のエスコートをしていたんだ!」
「……少しばかり理由がございまして」
バレないわけがないか、とリーズロッテは内心でため息をつく。
「そのこれみよがしな近衛の服はなんだ! 俺より弱いくせに!」
そんなわけあるか。
笑みをはりつけた彼女の耳に、令嬢たちのささやきが聞こえる。
「フォスティン侯爵子息よ」
「いつも偉そうにしてて嫌よね」
「リーズロッテ様の手柄を横取りしてるそうよ」
「やりそうよね。身分が高いからって」
ひそひそ話というには声が大きく、令嬢たちからドルシュへの意趣返しなのだろう。だがそれは彼の怒りを買うだけだ。
「俺が本気を出せばお前なんかすぐ倒せるんだからな!」
「肝に銘じておきます」
とうてい無理だよ、と言いたいのをこらえて、リーズロッテは平静を装って頭を下げる。表情を読ませるようでは兵士として未熟。近衛ならばなおさらだ。つまり感情的なドルシュには近衛は無理だ。
「ドルシュ様はお強くていらっしゃるのね」
鈴を転がすような声に顔を上げると、そこにはセリスティアがいた。
「殿下……!」
ドルシュは一瞬ででれでれのだらしない顔になり、リーズロッテはあきれた。