聖女王子とスパダリ女騎士 ~王女の護衛のはずが、寵愛を受けています~
「ですがこの者は私の近衛ですの。あまりいじめないであげてくださいませ」
侮辱は許さない、と暗に言っているのだが。
「先輩としての指導をしていたまでであります!」
ドルシュは得意げに胸を反らし、令嬢たちの失笑を買った。
「後進の育成に熱心でいらっしゃいますのね。ですけれども、隊を超えてまで行うものなのかしら?」
つまりは、筋違いだからひっこんでおけ、というセリスティアの言葉に、
「隊が違えどこの国を守る心はひとつであります!」
ドルシュはまたしても得意げに答え、セリスティアはちらりと視線をリーズロッテに投げた。いたわりを感じて、リーズロッテは苦笑を返す。
「どうした、なにを騒いでいる」
さらなる声に、リーズロッテはさすがに顔をひきつらせ、慌てて頭を下げる。
現れたのは王太子、マルシエル・ノーラン・オード・ルティスだ。母ゆずりの金髪碧眼で見た目はそれなりに整っているが、セリスティアと並ぶとかすんでしまうのは否めない。
「お声がけいただきありがとう存じます。ただいま侯爵子息に騎士の心構えをお聞かせいただいておりました」
セリスティアが深々とお辞儀をする。
「お前なんかに騎士の心構えなんぞ必要ないだろうが」
いきなりの侮辱に、リーズロッテの心中は穏やかではなかった。が、表面は無表情を取り繕う。セリスティアは慣れているのか、微笑を浮かべて受け流している。
「なにごとも学びが必要かと存じまして」
「女に必要な学びは閨の技術だけだろ」
ふん、とマルシエルが鼻を鳴らす。
セリスティアがふらりと倒れかけ、とっさにリーズロッテが支えた。
侮辱は許さない、と暗に言っているのだが。
「先輩としての指導をしていたまでであります!」
ドルシュは得意げに胸を反らし、令嬢たちの失笑を買った。
「後進の育成に熱心でいらっしゃいますのね。ですけれども、隊を超えてまで行うものなのかしら?」
つまりは、筋違いだからひっこんでおけ、というセリスティアの言葉に、
「隊が違えどこの国を守る心はひとつであります!」
ドルシュはまたしても得意げに答え、セリスティアはちらりと視線をリーズロッテに投げた。いたわりを感じて、リーズロッテは苦笑を返す。
「どうした、なにを騒いでいる」
さらなる声に、リーズロッテはさすがに顔をひきつらせ、慌てて頭を下げる。
現れたのは王太子、マルシエル・ノーラン・オード・ルティスだ。母ゆずりの金髪碧眼で見た目はそれなりに整っているが、セリスティアと並ぶとかすんでしまうのは否めない。
「お声がけいただきありがとう存じます。ただいま侯爵子息に騎士の心構えをお聞かせいただいておりました」
セリスティアが深々とお辞儀をする。
「お前なんかに騎士の心構えなんぞ必要ないだろうが」
いきなりの侮辱に、リーズロッテの心中は穏やかではなかった。が、表面は無表情を取り繕う。セリスティアは慣れているのか、微笑を浮かべて受け流している。
「なにごとも学びが必要かと存じまして」
「女に必要な学びは閨の技術だけだろ」
ふん、とマルシエルが鼻を鳴らす。
セリスティアがふらりと倒れかけ、とっさにリーズロッテが支えた。