フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
「……エドワード様、悪魔とはなんなのでしょう?」
「その話をするために、ここへ来たんだ」
ひと際強い風が吹き、聞こえてきていた小鳥や小動物の声が一斉に止んだ。まるで、悪魔の話に怯えたように。
視察と称してここに来て話すくらいよ。きっと、城にある目から逃れる必要があるということ。例えば、ロベルト王やその妃ヴィアトリスの耳には入れたくない、秘密のなにか。
私に向き直ったエドワード様は、両手で私の手を握った。
「リリアナ、私に力を貸して欲しい」
「……私はエドワード様の妃です。これからも貴方のためにあります」
「ありがとう、リリアナ。私は──」
感謝の言葉を述べながらも、エドワード様は微笑まない。そこにあるのは、覚悟を知る魔王様のような厳しい眼差しだ。
「アルヴェリオンを取り戻したい」
突然の告白に驚き、私は息を飲んだ。
「その話をするために、ここへ来たんだ」
ひと際強い風が吹き、聞こえてきていた小鳥や小動物の声が一斉に止んだ。まるで、悪魔の話に怯えたように。
視察と称してここに来て話すくらいよ。きっと、城にある目から逃れる必要があるということ。例えば、ロベルト王やその妃ヴィアトリスの耳には入れたくない、秘密のなにか。
私に向き直ったエドワード様は、両手で私の手を握った。
「リリアナ、私に力を貸して欲しい」
「……私はエドワード様の妃です。これからも貴方のためにあります」
「ありがとう、リリアナ。私は──」
感謝の言葉を述べながらも、エドワード様は微笑まない。そこにあるのは、覚悟を知る魔王様のような厳しい眼差しだ。
「アルヴェリオンを取り戻したい」
突然の告白に驚き、私は息を飲んだ。