フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
「全能力?」
「魔族は、生まれたときに特別な力を一つ授かるんです」
私の授かった力は万能ではないけど、ヴィアトリス王妃の本心を引き出すことは可能だわ。問題は、どう舞台を整えるか。
「……リリアナ、その能力を私に教えてはくれないのか? まさか、話したら使えなくなるとかは」
「そんなことはありませんが……」
きょろきょろと周囲を見渡す。
私たちの他は、信用のおける騎士とデイジーだけだ。ここで話しても問題ないようにも思えるけど、万が一、ヴィアトリス王妃に知られたら厄介よね。
少し考え、エドワード様を見て「お耳を」というと、彼はそっとかがんでくれた。その耳元で囁くと、彼は目を見開いて「なるほど」と呟く。
「色々と制約もありますが、きっと、お役に立てますわ」
「……無茶だけはしないでくれよ」
眉を少しひそめ、エドワード様は私を抱きしめた。
「魔族は、生まれたときに特別な力を一つ授かるんです」
私の授かった力は万能ではないけど、ヴィアトリス王妃の本心を引き出すことは可能だわ。問題は、どう舞台を整えるか。
「……リリアナ、その能力を私に教えてはくれないのか? まさか、話したら使えなくなるとかは」
「そんなことはありませんが……」
きょろきょろと周囲を見渡す。
私たちの他は、信用のおける騎士とデイジーだけだ。ここで話しても問題ないようにも思えるけど、万が一、ヴィアトリス王妃に知られたら厄介よね。
少し考え、エドワード様を見て「お耳を」というと、彼はそっとかがんでくれた。その耳元で囁くと、彼は目を見開いて「なるほど」と呟く。
「色々と制約もありますが、きっと、お役に立てますわ」
「……無茶だけはしないでくれよ」
眉を少しひそめ、エドワード様は私を抱きしめた。