フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
三階、四階は古い伝承から市井で流行る物語集まで、様々な書物を収めていた。
「四階までは、どなたでも入ることが出来ます。書物も、一部を覗いて貸し出しが認められています」
「一部を覗いて?」
「絶版のものや、貴重なものは貸し出しておりません。さらに上の階は、魔術師の資格を持たないと、入室すらできないことになっています」
「そう……『月影の恋歌集』は、どこにあるの?」
「四階です」
案内された四階にも、たくさんの本があった。
整然と並べられる本棚を辿りながら、進むサフィアの後をついていった。歴史、伝承、物語集──それらを眺めていると、サフィアが一冊の本を手に取った。
「こちらでございます」
表紙には飾り文字で『月影の恋歌集』と書かれている。厚い表紙をめくると、表題が並ぶ目次があった。
「……これが落ちていた場所はどこ?」
「ご案内します」
「四階までは、どなたでも入ることが出来ます。書物も、一部を覗いて貸し出しが認められています」
「一部を覗いて?」
「絶版のものや、貴重なものは貸し出しておりません。さらに上の階は、魔術師の資格を持たないと、入室すらできないことになっています」
「そう……『月影の恋歌集』は、どこにあるの?」
「四階です」
案内された四階にも、たくさんの本があった。
整然と並べられる本棚を辿りながら、進むサフィアの後をついていった。歴史、伝承、物語集──それらを眺めていると、サフィアが一冊の本を手に取った。
「こちらでございます」
表紙には飾り文字で『月影の恋歌集』と書かれている。厚い表紙をめくると、表題が並ぶ目次があった。
「……これが落ちていた場所はどこ?」
「ご案内します」