フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
エドワード様の心にエリザ様が残っているのも、ヴィアトリス王妃が彼女の死に関わっていると考えているのも、『瑠璃姫の涙』を握りしめていたのなら頷けるわ。
王家に嫁ぎながら、他に想い人がいるなど、口が裂けてもいえないわ。
それを踏まえて考えたら、城内でエリザ様にお相手がいることを知るのものは、限られているはず。エドワード様とサフィア、それとエリザ様の兄であるローレンスくらいかしら。
だから、エドワード様たちもそのことを口にできず、表立って調べることができなかったのね。
「サフィア……辛いことを思い出させて、ごめんなさいね」
静かに立ち上がり、サフィアをそっと抱き寄せた。耳元で「申し訳ございません」と謝り続ける彼女に「いいのよ」といいながら、その震える背を撫で続けた。
ヴィアトリス王妃にエリザ様のことを問いただし、必ずブローチの魔法で記録しないと。それを、ロベルト王にも聞かせるのよ。そうすれば、きっと陛下も王妃の危険さに気付かれるわ。
王家に嫁ぎながら、他に想い人がいるなど、口が裂けてもいえないわ。
それを踏まえて考えたら、城内でエリザ様にお相手がいることを知るのものは、限られているはず。エドワード様とサフィア、それとエリザ様の兄であるローレンスくらいかしら。
だから、エドワード様たちもそのことを口にできず、表立って調べることができなかったのね。
「サフィア……辛いことを思い出させて、ごめんなさいね」
静かに立ち上がり、サフィアをそっと抱き寄せた。耳元で「申し訳ございません」と謝り続ける彼女に「いいのよ」といいながら、その震える背を撫で続けた。
ヴィアトリス王妃にエリザ様のことを問いただし、必ずブローチの魔法で記録しないと。それを、ロベルト王にも聞かせるのよ。そうすれば、きっと陛下も王妃の危険さに気付かれるわ。