フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
抱き寄せられたことに驚き、慌てて距離をとろうとすると、彼は少し嬉しそうに目を細めながら口元を緩めた。
「私のことを意識してくれたかな?」
少し悪戯っ子のように笑う顔に、鼓動が跳ねた。
近づいたエドワード様の胸を押し返し、距離をとると、二人の間を優しい春風が通り抜けていった。
別に彼を意識したわけではない。急に距離を詰められて驚いただけよ。そう言葉にすることができたら、気持ちが楽になったのかもしれない。
むず痒いような恥ずかしさを感じながら、気持ちを悟られまいとして、再び庭へと視線を移した。
「お戯れを」
「照れているリリアナも可愛いよ」
穏やかな声だけど、揶揄われているとしか思えないわ。
返す言葉を探しながら庭の薔薇を眺めていると、ふと、ヴィアトリス王妃のことを思い出した。
「ところで、ヴィアトリス様の薔薇はどれでしょうか?」
私の問いをどう思ったのだろう。
エドワード様の眉が少しだけ、しかめられた。
「ああ……妃殿下は植えられていないよ」
「私のことを意識してくれたかな?」
少し悪戯っ子のように笑う顔に、鼓動が跳ねた。
近づいたエドワード様の胸を押し返し、距離をとると、二人の間を優しい春風が通り抜けていった。
別に彼を意識したわけではない。急に距離を詰められて驚いただけよ。そう言葉にすることができたら、気持ちが楽になったのかもしれない。
むず痒いような恥ずかしさを感じながら、気持ちを悟られまいとして、再び庭へと視線を移した。
「お戯れを」
「照れているリリアナも可愛いよ」
穏やかな声だけど、揶揄われているとしか思えないわ。
返す言葉を探しながら庭の薔薇を眺めていると、ふと、ヴィアトリス王妃のことを思い出した。
「ところで、ヴィアトリス様の薔薇はどれでしょうか?」
私の問いをどう思ったのだろう。
エドワード様の眉が少しだけ、しかめられた。
「ああ……妃殿下は植えられていないよ」