フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
エドワード様の手を握りしめ、薄暗いパーゴラの中で見つめると、彼は「もう一度ここで誓いたい」と告げる。
「リリアナ、生涯、君の笑顔を守らせてくれ。君がいれば、どんな重圧にも耐える。私の妃として、共に未来を歩んで欲しい」
大きな手が私の頬に触れる。その指先がほんの少し冷たくて、私の熱を奪っていくようだった。
この結婚は魔王様から与えられた使命。政略で始まった縁だったのに、気付けばこんなにも愛で満ちている。
「エド……私は王弟エドワードの薔薇。アルヴェリオンに来て、貴方の優しさに触れた時から、心に決めていました。貴方と共に、この国で生きていくと」
エドワード様の手に手を重ねる。
「お慕いしています。これから先も、貴方の薔薇として輝くことをお約束します」
「リリアナ……愛している。これから先、なにがあろうとも、この手を放しはしない」
私もです──そう答える前に、私の唇をエドワード様の熱い口付けが塞いだ。
甘い薔薇の香りが私たちを包み込む。
私の全てを包み込む力強い腕に身を委ね、早鐘を打つ二つの鼓動を聞きながら、深い愛に溺れまいと大きな背を抱きしめた。
「リリアナ、生涯、君の笑顔を守らせてくれ。君がいれば、どんな重圧にも耐える。私の妃として、共に未来を歩んで欲しい」
大きな手が私の頬に触れる。その指先がほんの少し冷たくて、私の熱を奪っていくようだった。
この結婚は魔王様から与えられた使命。政略で始まった縁だったのに、気付けばこんなにも愛で満ちている。
「エド……私は王弟エドワードの薔薇。アルヴェリオンに来て、貴方の優しさに触れた時から、心に決めていました。貴方と共に、この国で生きていくと」
エドワード様の手に手を重ねる。
「お慕いしています。これから先も、貴方の薔薇として輝くことをお約束します」
「リリアナ……愛している。これから先、なにがあろうとも、この手を放しはしない」
私もです──そう答える前に、私の唇をエドワード様の熱い口付けが塞いだ。
甘い薔薇の香りが私たちを包み込む。
私の全てを包み込む力強い腕に身を委ね、早鐘を打つ二つの鼓動を聞きながら、深い愛に溺れまいと大きな背を抱きしめた。