フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
そうして広場を抜けると、赤い幕が揺れる建物が見えてきた。建物に近づくと、沿道に着飾った貴族たちの姿が増えた。
「あの建物は、なんでしょうか?」
「劇場だよ」
「……劇?」
「恋物語や英雄譚の舞台を観る場所だ」
「物語を、見る?」
「デズモンドにはないのかい?」
まったく想像が出来ない様子のリリアナは、こくんと頷くと、通りすぎる建物を名残惜しそうに見た。
「興味があるなら、今度連れてきてあげよう」
「──本当に!?」
勢いよく私を振り返ったリリアナは、私と目が合うとハッとして、慌てて姿勢を正した。
「リリアナが喜ぶなら、なんでも叶えてあげるよ」
「……旦那様は、私を甘やかしすぎですわ」
「あの建物は、なんでしょうか?」
「劇場だよ」
「……劇?」
「恋物語や英雄譚の舞台を観る場所だ」
「物語を、見る?」
「デズモンドにはないのかい?」
まったく想像が出来ない様子のリリアナは、こくんと頷くと、通りすぎる建物を名残惜しそうに見た。
「興味があるなら、今度連れてきてあげよう」
「──本当に!?」
勢いよく私を振り返ったリリアナは、私と目が合うとハッとして、慌てて姿勢を正した。
「リリアナが喜ぶなら、なんでも叶えてあげるよ」
「……旦那様は、私を甘やかしすぎですわ」