フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
「甘やかされてる自覚はあるんだね」
「そっ、それは……人族の男は、そうやって女に懐柔するのがお決まりなのですか?」
「さあ、どうだろうか。私はただ……リリアナの喜ぶ顔が見たいだけだ」
花の蕾がパッと開いたように、頬を染めたリリアナが「お戯れを」と呟いた頃、馬車はパサージュの外れに止まった。
「さあ、ここから少し街中を歩こうか」
「よろしいのですか?」
「当然だ。そのために連れてきたのだから」
先に馬車を降り、手を差しのべる。
緊張した面持ちで外へ出てきたリリアナの顔が驚きに輝いた。
「さあ、行こうか」
「──はい、旦那様」
頬を染める顔に、窓辺で外を眺めていたエリザの顔が重なった。
エリザ、君も祈ってくれ。
この国に足を踏み入れてしまった無垢な令嬢が、城の悪魔に囚われないことを。
君の後を追わせやしない。私が守ってみせる。
「そっ、それは……人族の男は、そうやって女に懐柔するのがお決まりなのですか?」
「さあ、どうだろうか。私はただ……リリアナの喜ぶ顔が見たいだけだ」
花の蕾がパッと開いたように、頬を染めたリリアナが「お戯れを」と呟いた頃、馬車はパサージュの外れに止まった。
「さあ、ここから少し街中を歩こうか」
「よろしいのですか?」
「当然だ。そのために連れてきたのだから」
先に馬車を降り、手を差しのべる。
緊張した面持ちで外へ出てきたリリアナの顔が驚きに輝いた。
「さあ、行こうか」
「──はい、旦那様」
頬を染める顔に、窓辺で外を眺めていたエリザの顔が重なった。
エリザ、君も祈ってくれ。
この国に足を踏み入れてしまった無垢な令嬢が、城の悪魔に囚われないことを。
君の後を追わせやしない。私が守ってみせる。